ピロリ菌検査のすすめ

ピロリ菌検査のすすめ

5月に健康診断を受けましたが、前々から気になっていたのがピロリ菌の有無。
オプション検査でついでに調べて貰いました。

結果はまさかの陽性^^;

50歳以上の70%~80%が感染していると言われています。ほとんどが幼少期に感染するとか。
しかもゴキブリが運んでいる可能性が高いとか(恐)。

子供の頃、台所にゴキブリが普通にいましたからね。ねずみだっていました。
お若い会員さんから見たら、おきゃんママ、汚い家に住んでたんだ!と驚かれるかもしれませんが、私が子供の頃の一戸建てではみな似たような環境だったと思います。これはくみ取り式トイレが原因だと思われます。この当時は今のような水洗トイレではなかったですからね。

私の母親は50代後半で胃がんになりました。
早期で発見され手術したため(胃の半分を切除)現在は83歳で元気にしていますが、母親もピロリ菌に感染していたと思われます。

私自身、今回の検査で保菌者だと分かりましたが、今までこれといって胃の具合が悪いと思ったことは特にありませんでした。
一方母親は若いときから胃が弱く、常に胃薬を飲んでいました。
今思うとピロリ菌による胃の不調だったと思うのですが、当時はピロリ菌の存在すらしられていない時代だったので、胃の調子が悪くても胃薬を飲む程度しかできなかったのですね。


私にもいることがはっきりと分かったピロリ菌。

名前は可愛いですが、これ相当悪いヤツです。

以前ある情報番組でピロリ菌が胃潰瘍や胃がんを発生させるメカニズムをアニメでやっていて、驚愕しました。


画像の説明


ピロリ菌は注射針のようなとげを持っています。そのとげを胃粘膜に刺し、なんと!毎日毎日、胃潰瘍や胃癌を発生させる毒素を胃の粘膜から注入しているのです!

この図を見たときは、こりゃ早く除菌しなきゃと。

ということで、本日、除菌のため内科を受診してきます。
お薬を飲むだけで除菌ができるので手軽です。

会員さん、特に40代以上の方は、ぜひお早めにピロリ菌の検査をしてくださいね。
そして感染していなければ安心だし、感染していれば早めの除菌。
これで胃癌の発生率を相当抑えることが出来ますからね。


最近はピロリ菌を取り上げている番組が増えました。
ピロリ菌とはいったいなんでしょうか?改めて色々と調べてみました。

参考:ALL About

ピロリ菌の原因・感染経路

繰り返し起こる胃の痛み。ストレスではなく、ピロリ菌が原因かもしれません
ピロリ菌の正式名称は、「ヘリコバクター・ピロリ菌」。食べ物や飲み水から感染する経口感染がほとんどで、多くが幼少時に感染すると考えられています。
日本の場合は衛生環境が十分整っていなかった時代に生まれた方の感染率が高く、50歳以上の約80%の人はピロリ菌を保菌していると言われています。

現在は生活環境が改善され、生活習慣も衛生的に変化してきたため、ピロリ菌保菌者は減少傾向。現在は国民の約半数程度の感染に減少しているとされています。現在の家庭内では、ゴキブリがピロリ菌を運んでいる可能性が指摘されているので、ピロリ菌予防のためにも駆除するようにしましょう。

ピロリ菌の症状

ピロリ菌がいるだけなら、症状が出ることはありません。
症状が出るのはピロリ菌が原因で何らかの病気が発症したときのみで、これは保菌者の約3割程度。残りの7割の人はピロリ菌に感染した状態でも何の症状も現れず、「健康保菌者」「無症候キャリア」と呼ばれます。

ピロリ菌に関連した症状は

胃潰瘍になれば、胃がしくしく痛む
胃炎が起これば、胃がもたれる感じがする
など、それぞれの病気によってさまざま。

実際に病院に来られるのは、ピロリ菌に関連する症状が出ている人だけでなく、以下のような事情で来院する人が多いように思います。

健診のバリウム検査で胃炎が見つかり、ピロリ菌等の検査を勧められた
胃カメラによる検査で、ピロリ菌がいそうだと指摘された
何となく胃腸が弱い自覚があり、ピロリ菌のせいではないかと心配になった
無症状だが健診で胃潰瘍とピロリ菌が発見された
親が胃がんなので、自分もピロリ菌を保菌していないか検査してほしい
など。

最近は具体的な症状があるというより、「ピロリ菌」が知られたことで自分にもピロリ菌がいるのではないかと検査を希望して来られる方が多いです。

ピロリ菌が引き起こす病気

それ自体では自覚症状のないピロリ菌も、さまざまな病気の発生や進行に関係しています。ピロリ菌が引き起こす主な病気は以下の通りです。

■ 胃潰瘍、十二指腸潰瘍
潰瘍患者のピロリ菌感染率は90%以上。昔も今も潰瘍は一度よくなっても半数以上が再発し、薬をなかなかやめることができない病気。
ピロリ菌が発見されるまでは私たち医師も潰瘍は再発するのが当たり前と考えてきましたが、ピロリ菌除菌に成功すると胃潰瘍、十二指腸潰瘍ともに再発率が明らかに減少しました。

ピロリ菌がどのように潰瘍を起こすかはまだ完全に解明されていませんが、ピロリ菌がいなくなることで潰瘍の傷がしっかり治るようになることが1つの要因と思われます。
怪我をしたときを考えてみても、菌がついて膿んだ汚い傷ときれいな傷では治りが違います。
ピロリ菌に感染していると炎症が起きやすく、潰瘍は膿んだ状態になりますが、ピロリ菌がいなくなると潰瘍は膿のないきれいな状態になり、きれいに治ることが多いです。潰瘍がきれいに治ることで、再発率が減少していると考えられます。

■ 胃がん
ピロリ菌感染者の多い日本では、世界的に見ても胃がん患者が多いようです。
早期胃がんでピロリ菌が見つかった場合は、内視鏡的治療後に除菌治療が推奨されます。

1994年、世界保健機構(WHO)は疫学的調査から、ピロリ菌を確実な発がん物質と認定しました。
除菌により胃がんの発生率が1/3に抑制され、ピロリ菌除菌が胃がん予防効果があると証明されています。

■萎縮性胃炎
粘膜層が非常に薄くなり胃炎と同様の症状を起こす萎縮性胃炎の大部分も、ピロリ菌感染が原因。
萎縮性胃炎になった場合、その後の胃がん予防のためにピロリ菌除菌治療が薦められます。
ピロリ菌に感染するとまず急性胃炎が起き、長い年月をかけて萎縮性胃炎になり、胃がんになる危険性が4~10倍に増加すると考えられています。
これまで萎縮性胃炎は加齢現象と言われてきましたが、ピロリ菌感染者のみが萎縮性胃炎になることと、除菌でそのリスクが改善することがわかっています。
ただし萎縮性胃炎以外のいわゆる慢性胃炎と呼ばれるものの原因には、ピロリ菌感染以外に加齢、塩分の過剰摂取、アルコール、タバコ、野菜の摂取不足など多くのものがあるので、ピロリ菌除菌をしたからと言って油断してはいけません。

ピロリ菌が胃の中でも生きられるのはなぜ?

胃の中は胃酸が作られているため、非常に強い酸性で生物が生きていける環境ではありません。普通の細菌はこの胃酸で死んでしまうため、ほんの20年前ほど前までは「胃に細菌は住めない」という考えが常識でした。ところがピロリ菌は強い胃酸の中で生きることができるのです。

ピロリ菌は「ウレアーゼ」という酵素を多量に持っていて、この酵素で胃内の尿素をアンモニアに変化させます。このアンモニアが胃酸を中和し菌の周囲のpHを変化させて、生存できる環境を作り上げているのです。ピロリ菌は自分の周りだけにいわゆるバリアを張れる細菌だと考えてください。
ピロリ菌は、このように非常に進化した細菌で、この働きが結果として胃に悪い影響を与え、思わぬ病気を引き起こすのです。

抗体検査

人の体は細菌が入ってくると体内に「抗体」を作ります。ピロリ菌に感染した人はピロリ菌に対する抗体ができていますので、これの有無を調べます。血液や尿から調べることができます。

全額自費でも抗体検査で3000円程度で受けられます。

ピロリ菌の除菌治療法と治療費

3種類の薬を飲むだけで済むピロリ菌除菌。体への負担の少なさも魅力
体内のピロリ菌の除菌と聞くと患者さんはどんな治療をするのか不安になるようですが、ピロリ菌の初回治療は、3種類の飲み薬(胃酸を抑える薬と、抗生物質であるアモキシシリンとクラリスロマイシン)を7日間飲むだけ。薬を飲むだけとお伝えすると、拍子抜けする患者さんが多いようです。

注射も入院も不要で、費用も3000円程度で済み、非常に簡単。(現在はピロリ菌の有無が確認されれば保険が効くようになりました)
除菌の成功率は平均8割。報告者や地域により除菌成功率には差がありますが、この違いの原因はまだわかっていません。

最近では、同じピロリ菌でも従来の抗生物質では効かない耐性菌が出現し、除菌率の低下が問題になってきています。最新のデータによると「クラリスロマイシン」という薬には約28%のピロリ菌が耐性を有しており、特に除菌失敗例では半数以上に耐性菌が確認できると言われています。このため当初の除菌率は約 90%でしたが、現在では60~70%台にまで低下しています。ただし「アモキシシリン」という薬には今のところ耐性菌はおらず、有効性が高いようです。

ピロリ菌の除菌治療中の副作用と注意

ピロリ菌の除菌治療中の主な副作用は以下の通り。
下痢
腹痛
味覚異常
舌炎
口内炎
アレルギーによる湿疹など

これらの中でも頻度が多いのが下痢で、飲み始めて2日ほどでひどい下痢になり服薬をやめてしまったという人や、いつもより便がやわらかい感じと感じた、という患者さんが多いと感じます。薬を飲んでからかゆみを伴う発疹が出てしまった場合は、何らかのアレルギー反応が考えられますので、服薬を中止する必要があります。

ただし、治療中止になるほどの強い副作用が起きる確率は全体の2~5%程度。高齢者ほど治療に問題があるということはありません。

また、除菌治療中に一度でも薬を飲み忘れると除菌率が低下するので、注意が必要。特に2回続けて飲み忘れた場合は除菌はまず成功しません。また、除菌治療中の喫煙は除菌率を低下させるため、治療中は禁煙をお勧めしています。

初回除菌が失敗した場合の再除菌法

以前は、「クラリスロマイシン」という薬を増量して再除菌する方法が1回に限り保険診療で認められていました。しかし、初回除菌がうまくいかない最大の原因がクラリスロマイシン耐性菌であることが多いので、効果は望めません。
このため、クラリスロマイシンの代わりに「メトロニダゾール」という抗生剤を用いる二次除菌法が2007年保険適用になりました。これにより、初回および二次除菌で90%以上の除菌成功率が望めるように。この場合の費用は保険診療3割負担で大体3000円程度。

なおメトロニダゾールを内服中は禁酒が必要。服用中に飲酒すると、腹痛、嘔吐、ほてりなどの副作用が出ることがあります。

いずれにしても副作用が強くうまく除菌できない場合は、その後もピロリ菌とうまく付き合っていけばいいのです。除菌に失敗しても必ずしも大きな病気になってしまうというわけではないので、あまり深刻になりすぎないことも大切です。

ピロリ菌の除菌後の再発率・再感染率

ピロリ菌の除菌成功した場合、再感染することは稀。ピロリ菌が胃に住みつく最大のチャンスは私たちが幼児期だけのようで、成人してから新たにピロリ菌が住みつく可能性は低いと考えられています。幼児期の予防法については後述します。

ピロリ菌に対する健康食品の効果

LG21などの一部のヨーグルト、マヌカハニーなどのハチミツ、ココアの脂肪成分、梅肉エキス、ライスパワー101、ブロッコリーの新芽(スプラウト)、わさびの葉、シナモン、海藻類、クランベリーなどに含まれる成分には、ピロリ菌を抑制する作用があります。
いくつかのものは商品化され、健康食品として販売されています。
抑制作用はあるものの、ピロリ菌除菌に有効という科学的根拠はまだありません。

ピロリ菌の予防法

ピロリ菌は食べ物や飲み水からの「経口感染」が主と考えられていますが、感染ルートがはっきり解明されていないので、感染予防法はまだ確立されていません。
現在は昔に比べて衛生環境もよいので、きちんと検査されていない井戸水を飲まないようにするなど、最低限の注意ができていればよいでしょう。

家庭内でできることはゴキブリの駆除。ゴキブリがピロリ菌を運んでいる可能性が指摘されているので、特に小さな子供のいる家庭では台所を清潔に保ち、ゴキブリの駆除を心がけることが一つの予防法として考えられています。

50代の70%以上に感染 ピロリ菌とは?

日本人の40代では半数以上がピロリ菌に感染しており、特に50代以上からは7割~8割ぐらいの人でピロリ菌が見つかります。

40代以上の中高年からの感染者が多く、若年者に少ないのは、戦後衛生環境(上下水道など)が整ってきたことが一因と考えられています。このピロリ菌は、胃・十二指腸内に炎症を起こして潰瘍の原因となるだけではなく、かつて日本人に最も多い死因であった胃癌を起こす危険因子だと考えられています。

胃潰瘍は感染症 ピロリ菌との深い関わり

病変部からピロリ菌が検出される率を見ると、胃潰瘍で約7~8割、十二指腸潰瘍では8~9割にも上ります。
胃潰瘍の原因は胃酸過多・ストレス(肉体労働や睡眠不足を含む)・タバコ・コーヒー・香辛料と言われていましたが、こうした因子は潰瘍病変を悪化させるものであって、原因そのものにはピロリ菌の関与が大きいと考えられるようになりました。つまり、胃潰瘍は感染症であるという考えです。

このことを裏付けるかのように、抗菌薬などによってピロリ菌を除菌すると、胃・十二指腸潰瘍ともに9割以上で再発することがなくなりました。
こうした消化管潰瘍も含め、ピロリ菌が感染していると判明した場合に、絶対に、もしくはどちらかといえば除菌したほうがよいとされる病気には現在のところ次のようなものがあります。

胃・十二指腸潰瘍
胃に発生するリンパ腫の一種(低悪性度胃粘膜関連リンパ組織リンパ腫)
萎縮性胃炎(なるべく早期のうちに)
胃ポリープ(過形成ポリープと呼ばれるもの)
早期胃癌に対する内視鏡的粘膜切除術後

ここに挙げた疾患以外にも除菌の意義が検討されている病気もありますが、いずれにしてもピロリ菌が見つかった時点で特別な問題のない限り、将来の健康を守るためには除菌療法を検討したほうがいいかもしれません。


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